最近、プロテオグリカン配合の化粧水や美容液をよく見かけますが、プロテオグリカンとはそもそもどんな成分なのかご存じですか?
そこで今回は、プロテオグリカンとはどんな成分なのかご紹介します。
プロテオグリカンとは?
プロテオグリカンは、1970年に多糖類であるグリコサミノグリカンの研究中に発見された、たんぱく質と糖が結合してできた成分です。
ある特定のたんぱく質に何本かの糖鎖であるグリコサミノグリカンが結合しているものの総称を「プロテオグリカン」と呼んでいます。そのため、グリコサミノグリカンを構成している糖鎖の種類によって、プロテオグリカンもいくつかのタイプに分類されます。
プロテオグリカンは、脳、皮膚、臓器などを身体全体の組織中にあり、軟骨の主成分でもあります。
真皮では、コラーゲン、ヒアルロン酸、エラスチンなどと一緒に、肌のハリや弾力のもとになる細胞外マトリクスを形成しています。
細胞外マトリクスは、細胞と細胞の間を埋めて皮膚の構造を支えたり、毛細血管から出た酸素や栄養素、ホルモンなどを一旦保持して、必要なものが必要な場所に移動できるようにはたらいたりしていますが、肌老化により細胞外マトリクスが衰えると、この機能も低下します。
そのため、細胞外マトリクスであるコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸とともに、プロテオグリカンは、エイジングケアにとって大切なのです。
プロテオグリカンのはたらき
プロテオグリカンは、単体としても、肌のエイジングケアや身体のアンチエイジングにとって重要な役割を担っています。
まず、グリコサミノグリカンが水分を吸収することで、ヒアルロン酸と同等か、それ以上の高い保湿効果を発揮します。
また、コラーゲンとヒアルロン酸を増やすはたらきもあります。コラーゲン、ヒアルロン酸、プロテオグリカンは真皮にあって、肌のハリやツヤ、弾力を維持するために異なるはたらきがあるので、どれも大切な成分です。
そのため、プロテオグリカンの、コラーゲンとヒアルロン酸を増やすはたらきは、エイジングケアにとって重要です。
さらに、細胞の成長促進をつかさどる因子であるEGFの様にはたらく、EGF様作用という機能があります。EGFが20代後半から急激に減少すると、ターンオーバーが遅くなって、肌老化をもたらす一因になりますが、プロテオグリカンがEGFの様にはたらくことで、アンチエイジングの効果が期待できるのです。
ほかにも、ひざなどの関節では、軟骨にあるプロテオグリカンは、外からかかる力を緩衝するクッションとしてのはたらきや、骨と骨の間の潤滑油的なはたらきがあります。また、抗酸化作用や、体内で炎症を起こす細胞の生成を抑える炎症抑制作用があることもわかっています。
まとめ
エイジングケア化粧品成分として人気のプロテオグリカンが、肌のハリツヤ、弾力をキープするために大切な成分であることがお分かりいただけたと思います。
乾燥肌対策やエイジングケアにプロテオグリカン配合の化粧品を取り入れて、美肌づくりをしましょう。